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『宝石』(ほうせき)は、日本の推理小説雑誌。1946年創刊、1964年まで発行された。出版社は、創刊時は岩谷書店、1956年からは独立した宝石社となった。この期間の日本の推理小説界を代表する雑誌。 宝石社の倒産後〔高橋良平「出版状況から見た日本SF第一世代」『S-Fマガジン』2011年11月号、p.37〕、光文社が版権を買い取って〔森彰英『音羽の杜の遺伝子』リヨン社、2003年、p.108〕、1965年10月に男性向け月刊総合雑誌として再刊し〔日本ジャーナリスト会議・出版支部編著『目でみる出版ジャーナリズム小史 増補版』高文研、1985年初版、1989年増補版、p.76〕、1999年まで発行された〔『創』2008年11月号、p.30〕。光文社は他にも『宝石』を冠する姉妹誌として、『週刊宝石』『小説宝石』『SF宝石』を刊行。この光文社版と区別して推理小説誌時代を旧『宝石』と呼ぶこともある〔巽孝之編『日本SF論争史』勁草書房、2000年、p.100〕。 ==創刊== 岩谷松平の弟の孫で京城商事社長などを務めた岩谷二郎の子の岩谷満が、戦後ソウルから引き揚げ、本好きから探偵小説の雑誌を始める。城昌幸が本名の稲並昌幸名義で編集主幹となって、1946年4月創刊。誌名は城の考案で、「美の秘密と物語性」を持つ宝石は「探偵小説の雰囲気と同じ性質」があるということによる。創刊号は64ページ、2円80銭、題字は「寶石」。当初は「探偵小説と詩」の雑誌を標榜していたが、その後推理小説専門に移行する。創刊号では江戸川乱歩の旧作「人間椅子」の今村恒美による絵物語や、海野十三の変名丘丘十郎名義の「密林荘事件」などが掲載され、横溝正史『本陣殺人事件』を連載、その後も金田一耕助シリーズを連載した。この前後に探偵小説誌として『ロック』『トップ』『ぷろふいる』『探偵よみもの』『新探偵小説』『妖奇』などが相次いで創刊されるが、その中で『宝石』が生き残り、探偵小説の中心的存在となっていく。また『別冊宝石』『宝石選書』も刊行。発行部数は創刊時5万部、最盛期で10万部前後だった。編集長は、武田武彦、津川溶々を経て、1952年8月号から永瀬三吾。 岩谷書店は捕物雑誌『天狗』や『詩学』『雑誌研究』なども出したがうまくいかず、1950年頃から経営は苦しくなり、1956年7月号からは城が社長となる宝石社として独立。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「宝石 (雑誌)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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